潰瘍性大腸炎はどうして食事療法で良くすることができるの?

食事療法の目的

潰瘍性大腸炎はその名が示す通り「大腸」の病気です。

加えて国が指定する難病であり、一度発症すると完治は見込めません。

しかし、だからと言って治療が不要という訳ではなく、辛い症状を改善させ、寛解に近い状態を維持させることができれば健常者と変わらない日常生活を送ることが可能です。

潰瘍性大腸炎は比較的有病率の高い指定難病であり、治療薬や治療法の開発も進んでいて、完治させるための治療薬や治療法は未だにありませんが、症状をコントロールする対症療法はかなり治療効果が高いものが確立されています。

だから、「どうせ治らないから」と諦めずに、適切な治療を受けることがとても重要です。

また、大腸(消化器)に慢性的に炎症を起こす病気なので食事の摂り方がとても重要な意味を持ってきます。

「治すため」の食事療法ではありませんが、症状を良好にコントロールするためにも食事療法はとても大切ですので、しっかりと実践していただきたいと思います。

大腸の重要性

大腸は未消化の物質を便として排泄し、体内の水分量をコントロールするという重要な役割があります。

大腸内の環境は「大腸フローラ」と呼ばれ、劣悪な大腸フローラでは大切な腸内細胞のタンパク質を破壊し、有毒ガスを発生する「大腸菌」や「サルモネラ菌」などの悪玉菌が優位となり、大腸内の炎症を誘発し潰瘍性大腸炎の症状を重症化させてしまいます。

栄養素を吸収する小腸から結腸にかけては大腸の排泄機能が悪化すると連鎖的に機能が低下していくことになり、次第に消化器症状以外の深刻な健康被害をもたらすようになります。

特に潰瘍性大腸炎のような難病ではなくても下痢や便秘になると

  • 脱水
  • 痔疾患
  • 肌荒れ
  • うつ状態
  • 不定愁訴(イライラして怒りっぽくなる)

などが起こりがちですね。

それだけ大腸という臓器には人の生理活動に関する重要な役割があるということをうかがい知ることができます。

腸内フローラ改善と低残渣

このように潰瘍性大腸炎は大腸の病気なので腸内フローラを改善するということはとても重要なことになります。

また、重度の下痢を起こしやすいので、過分に腸を刺激する不溶性の食物繊維を多く含んだ食材は極力控えなければなりません。

健常者や便秘症の場合、腸内フローラの改善には不溶性食物繊維は重要視される成分ですが、腸が敏感に反応してしまう潰瘍性大腸炎では症状を悪化させるリスクとなるのでNGです。

ただし、乳酸菌や酵母などの善玉菌は腸内フローラを改善するために必要ですので、食事療法では重要視されている物質です。

なんとなく乳酸菌と言えばヨーグルトであり、ヨーグルトを食べると便が緩くなりそうというイメージが持たれがちですが、下痢や軟便傾向の改善にも有益なので食事療法の際には室温か少し生暖かいぐらいの温度に戻したヨーグルト(無脂肪タイプがおすすめ)は取り入れたい食材です。

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