潰瘍性大腸炎は食事療法でどのくらいまで症状を良くできるの?

潰瘍性大腸炎の進行具合

一口に潰瘍性大腸炎と言っても、病態分類(病気の程度による分類)は非常に細かく分けられていますので、解説していきたいと思います。

病変の広がり方による分類

  • 全大腸炎
  • 左側大腸炎
  • 直腸炎
  • 右側あるいは区域性大腸炎

臨床的重症度による分類

  • 重症
  • 中等症
  • 軽症

サイクル的な分類

  • 活動期
  • 寛解期

臨床経過による分類

  • 急性激症型
  • 初回発作型
  • 再燃寛解型
  • 慢性持続型

これらは上から順番に重症度が大きいというならびになります。

つまりもっとも重症な潰瘍性大腸炎とは「急性激症型活動期全大腸炎」タイプということになりますね。

食事療法の有益性

上記いずれの分類にしても食事療法は有効で、もっとも重症な場合には外科手術によて大腸を切除することになるのですが、その場合においても食事療法、特に低残渣食は必須となりますし、程度の軽いものであれば寛解期を維持するための適正カロリー、低脂肪、低残渣を柱とした食事療法を実践することで投薬の量を必要最小限に抑えることが可能となります。

外科手術について

少し本題からは外れますが、ここまで触れる機会が少なかったので潰瘍性大腸炎の外科手術について説明していきましょう。

外科手術が適用となる病態としては重症例で大量出血や大腸穿孔(腸壁に穴が空いている)や完全癒着(高度なイレウス)が認められているような場合になります。

また重症例以外でも

  • 内科治療で効果が出ない(5年以上の内科治療が目安となる)
  • QOL(クオリティオブライフ:生活の質)が低下してしまっている
  • 腸管外合併症が確認されている(痔疾患など)
  • 成長障害を起こしている

場合などは手術の適用例と判断されます。

よほどの重症例で大腸の大部分を切除して生涯人工肛門の設置が必要な場合を除いて、予後は比較的良好で、術後は内科治療が再開されます。

ただし、炎症を起こす原因は特定されていないので、術創部が治るまでには時間がかかることもあり、入院期間は通常の腸の手術よりは長引くことが多くなります。

また、創部から癒着(イレウス)を起こすと再手術の必要性も生じるため、外科手術の適用は慎重を要するといわざるを得ないでしょう。

合併症について

潰瘍性大腸炎でもっとも高頻度に起こる合併症は

  • 脱水症
  • 痔疾患

と言われています。

どちらも下痢が原因でおこるものですが、痔疾患については便の拭き取り時の摩擦による切れ痔が多いので、洗浄機能付き便座を使うことが推奨されています。

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