糖尿病とは?

糖尿病とはどんな病気?

糖尿病は三大生活習慣病の一つとして数えられている病気です。

名前だけなら誰もが一度は聞いた事があるほど認知度は高いのですが、その実態についてはまだまだ浸透しているとは言い難い部分があります。

そこで今回は知っているようで知らない「糖尿病」についてまとめてみました。

まず、「糖尿病」の名前の不思議から見ていきましょう。

この病気が「常に血糖値(血液中のブドウ糖濃度)が高い数値をマークする(空腹時で90~100が基本的な正常値)」病気である事は誰もが知っています。

ところが病名は「高血糖病」ではなく「糖尿病」ですね。

現代の検査技術では尿に大量の糖質が混入していると末期に近い糖尿病と診断されます。

なのになぜ「糖尿病」と言うのでしょう?

糖尿病を知るためにはこの病名に着目すると多くの事がわかってきます。

糖尿病という病気が日本で認知されるようになったのは10世紀頃で、当時は「口渇(こうかつ)」、「多尿」、「甘尿(尿に甘みがある)」という症状をきたす病気を「蜜尿病」「甘血」「糖血病」「糖尿病」などの複数の病名で表現していました。

そして、「漢方(和漢)」という医療体系が整理されるにつれ、やがて尿に甘みがあるという特徴的な症状から「糖尿病」という呼び名が一般的になっていきます。

しかし、現代基準の糖尿病ではほとんどの糖尿病患者さんの尿を舐めても甘みがある訳ではありません。

この甘みの元はもちろんブドウ糖なのですが、ブドウ糖は身体中の細胞が活動をする際のエネルギー源となる重要な物質です。

とくに脳は活動するにあたり大量のブドウ糖を消費します。

したがって、健康的に生きている人の場合、尿として排泄されるまでブドウ糖が残っているという事自体があまり考えられない状態なのです。

ごく微量の糖分は検出されますが舐めて甘いとわかるような量ではありません。

糖尿病はなぜ発症するの?

では、どうして「尿が甘い」というのが糖尿病の語源となったのでしょう?

細胞はそのままではブドウ糖を血液から受け取ることができません。

そのためには膵臓から分泌される「インスリン」という代謝ホルモンが必要となります。

したがって、インスリンの分泌量が不足すると血液中のブドウ糖が細胞に取り込まれずに、腎臓で濾過されて尿として排出されていきます。

これが「尿が甘くなる仕組み」です。

しかし、これでも軽度から中等度の糖尿病であればまだ、舐めて甘いと感じるほどの尿糖量ではないでしょう。

「味覚」として感じるのであれば大量の糖分が尿に含まれていることになります。

つまり、体内では「インスリンが全く分泌されていないかそれと同等の状態」に陥ってしまっていると考えられます。

こうなってしまうと、身体中の細胞はガス欠状態になり、活動出来なくなってしまいまい「多臓器不全」の状態になります。

「多臓器不全」はすでに身体状態としては「末期」の状態です。

医学が今のように発達する前までは「糖尿病」というのは「死の直前まで気づけない」とても恐ろしい病気だったのです。

それほど重大な疾患だったので検査方法が精密になり初期の段階でも発見可能な病気となった今でも名残として「糖尿病」という病名が用いられていると考えられています。

今でも糖尿病の特徴的な症状とされている「倦怠感」「口渇感」「多汗」などはある程度進行した状態の糖尿病ではないと見られない自覚症状です。

合併症と糖尿病の種類について

糖尿病がほんとうに怖いとされている真の理由は数多くの合併症をもたらす事にあります。

糖尿病には三大合併症(糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症)以外にも四肢の壊死、高血圧症、動脈硬化症、虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症)、脳梗塞、膵臓がんなどの合併症があります。

目立った自覚症状もなく、静かに症状が進行していく事から糖尿病や高血圧症、動脈硬化症には「サイレントキラー(沈黙の暗殺者)」という別名がつけられています。

このように一度発症すると非常にやっかいなのが「糖尿病」です。

発症する原因は前述したように、「膵臓の機能不全によるインスリン量の分泌低下」ですが、膵臓の機能が低下する原因としては「ストレス」「食生活の乱れ」「睡眠不足」「運動不足」などの生活習慣の乱れ、「基礎疾患(他の病気を抱えている場合)」からくる二次的な糖尿病、そして「遺伝的要因」とがあります。

生活習慣の乱れからくる糖尿病と基礎疾患がある二次的なものはII型糖尿病と呼ばれ、全体の90%以上を占めています。

一方で遺伝的要因で発症するのはI型糖尿病と呼ばれ、数こそ少ないものの20歳頃までに発病するケースが多いので「若年性糖尿病」とも呼ばれています。

このページの先頭へ