胃潰瘍にはどんな食事療法があるの?

胃潰瘍にはどんな食事療法があるの?

日本人のおよそ8割がピロリ菌(ウィルス性胃潰瘍の病原菌)の保菌者であるということや、ストレス社会と呼ばれる現代では胃潰瘍の直接的な原因にストレスが挙げられる以上、非常に有病率の高い病気であると言えます。

また、胃腸の働きは食べたものを胃酸で溶かし、小腸で吸収されやすい形にするという消化器機能上の重要な役割を果たしている臓器ですので、胃潰瘍の食事療法の基本的な考え方は次のようになります。

  • 消化吸収を良くする調理法を心がける
    食材を細かく刻む、柔らかく煮るなど
  • 胃酸を過剰に分泌させる食材を避ける
    刺激物(からし、唐辛子、にんにくなどのスパイス類)、カフェインの多いもの(濃い緑茶やコーヒーなど)、アルコール、脂肪分の多いもの、不溶性の食物繊維の多いもの、糖分の多いものなど。

食事療法のポイント

胃潰瘍の食事療法において重要なポイントは

  1. 過食しない
  2. 偏食をせずにバランスの良い食事内容を心がける
  3. 空きっ腹を避ける
    消化吸収のよいものを少しずつ食べて胃酸の量をコントロールする
  4. よく噛んで唾液をたくさん分泌させ、胃酸過多を避ける
    唾液にも消化酵素が含まれています。よく噛むことで唾液がたくさん分泌され、食べたものも細かく潰されるので消化されやすくなります。

の4点です。

特に3番目の空きっ腹を避ける、は空の状態の胃の中で胃酸だけが分泌されてしまうと胃壁粘膜に深刻なダメージを与えてしまい、胃潰瘍の症状が進行してしまうのを防ぐために効果的です。

胃潰瘍の人は胃もたれや胃痛が強いので食事を抜きがちですが、少量ずつ回数を増やすことで自覚症状を軽減させることが可能になるのです。

ちょっとした食べ方の工夫ですので、ぜひ取り入れてみてください。

また1日に必要な最低限の摂取カロリーの目安は成人男性で1400~1800kcal/1日、成人女性では1200~1600kcal/1日とされています。

食べるのが苦痛となりがちな胃潰瘍ですが、この摂取カロリー付近を目指して食べるようにしましょう。

空きっ腹に胃酸をためておくことは胃潰瘍にとって最大の悪手になります。

特にピロリ菌の駆除のために複数の抗菌薬を飲まなければならないカクテル療法を行う場合、一時的な胃酸過多状態になりやすいので、こまめにちょっとずつ胃に何かを入れておくことが胃粘膜の荒れを防ぐことになります。

味付けは薄味を心がけ、食感の硬いものはあらかじめペースト状にしておくと調理時の手間と時間の節約になります。

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