胃潰瘍の食事療法はどのくらい続ければ効果が出るの?

胃潰瘍の食事療法の効果が出るのは開始からどれぐらいから?

以前説明した胃潰瘍の治療進行具合を示したステージをおさらいしましょう。

  • Stage A1
    発生したばかりの潰瘍になります。
    潰瘍周辺は粘膜が隆起し、潰瘍の底部には汚れた白い苔状のものが見受けられる状態です。
  • Stage A2
    Stage A1より病状が進行した状態。
    潰瘍部と潰瘍底部の白い苔状物質は純白色になります。
    また、周辺の粘膜組織は腫れて赤みがかっているように見受けられます。
  • Stage H1
    治療を経てやや落ち着いた状態になります。
    潰瘍周囲部には新しい粘膜壁(治療痕)が形成され始めます。
  • Stage H2
    Stage H1よりも更に治療が進んだ状態です。
    潰瘍は少しずつ小さくなり始め、潰瘍周囲部の粘膜の再生が潰瘍部を覆い始めている状態になります。
  • Stage S1
    Stage A1~A2で認められた潰瘍の進行を示す白苔は消失した状態です。
    治療の経過は良好で、初期の寛解状態になりますがまだ再生部の赤みは継続している状態です。
  • Stage S2
    潰瘍は完全寛解し瘢痕化して、色は赤みがかっていた状態から白っぽく変化し、粘膜組織の再生は完了した状態です。
    医学的にはこれで治癒(もしくは寛解)と判断できる状態になります。

でしたね。

食事療法は胃潰瘍治療のメインとなるものですから、A1ステージの状態が確認できたら胃潰瘍の確定診断後すぐに、食事療法がスタートします。

早期発見できた段階では1ヶ月程度でS1ステージのあたりまで持っていくことが可能ですので、順調に治療が進めば1ヶ月以内には十分な効果を上げることができると言えます。

ただし、胃潰瘍は再発リスクや他の部位にできるリスクが高いので、一旦寛解しても長期間にわたるフォローアップは必要になります。

したがって、診察を受けている間は食事療法が必要だと思っていてください。

これは、状態が悪く、開腹手術をして胃を切除した場合も同様です。

胃の切除によって潰瘍は完治していますが、胃腸の機能が不十分となってしまうので食事療法によるケアが必要となるからです。

胃と十二指腸について

胃潰瘍の確定診断の際には「胃・十二指腸潰瘍」と付けられる場合もあります。

また、前述した「外来栄養食事指導料」も算定の根拠に「十二指腸潰瘍」という文言が見られましたね。

このように胃と十二指腸の間には大いなる関連性があります。

ところで、そもそも十二指腸というのはどの部分を指しているのでしょう。

それは胃と小腸とを接続している部分で、C字状にカーブを描いている器官を指しています。

胃で消化された食べ物は十二指腸を通過するときに胆汁と反応することで初めて体内に消化されていく各種の栄養素に分解されます。

つまり、消化吸収の「吸収」にとってとても重要な器官が「十二指腸」である、ということになります。

十二指腸は胃と直接接続されている部分なので、胃酸の影響を受けやすく、胃に潰瘍ができると十二指腸にも潰瘍ができやすくなるので、因果関係が深く、「胃・十二指腸」というように併記されるケースが必然的に多くなります。

このため食事療法の際も胃だけに着目するのではなく、十二指腸の状態も視野にいれた指導が行われることになります。

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